創流Factoryでは主に以下の手法を用いて、工場の淀みを正常化し、生産性向上、コストダウンを実現する道筋を作ります。
・工場の見える化(IoTを用いた工程分析、原価分析、稼働率分析、不良解析など)
・TOC(制約理論)を用いた問題点の整理
・IoT、5S、理念、教育、小集団活動などを活用したモチベーションの向上

工場診断の手順
1.情報収集
(1)生産工程 
 現場の視察や聞き取り調査、装置の稼働状況、不良発生状況などから、まず、概略の問題点を洗い出します。その後、工場と相談の上でより詳細な情報が必要と判断された工程に、ビデオやセンサーなどの機器を投入し情報の精度を上げていきます。

(2)原価を正確に把握
 最近の製造業には材料費(含:外注費)の比率が半分を超えていたり、製造労務費が原価の一割に満たなかったりする例も見られます。このような原価構成の業種では、設計の見直しや代替材料の見直しによる10%の材料費削減と、製造労務費の50%削減が額としては同じくらいになります。この場合、まず材料費の見直しから行った方が、コストダウンの成功確率は高まるでしょう。生産性を向上させるのに必要な投資の判断や、不良による損失への投資にも、原価の把握は必要不可欠なものとなります。しかしながら、中小製造業で製造コストを瞬時にかつ正確に計算できる仕組みを整えられている企業はそうはないでしょう。どのようなシステムを使えば効率的にコスト構造を求められるかを、既存のシステムの見直しや、新たなシステムの導入などを視野に入れ、個別に調査/提案していきます。

(3)職場のコミュニケーション
 コスト、品質、納期・・・解決すべき課題は多くあれ、実は職場の人間関係が根本原因だいうことは、稀なことではありません。コミュニケーション状況の観察や従業員へのヒアリングを通じて問題点の有無を確認し、IoT、5S、理念、教育、小集団活動などを活用したモチベーションの向上を提案します。

2.問題点を整理し、現在もっとも中心となっている問題を見極める(TOC)
  生産性向上、コストダウンの打ち手を考えるときのセオリーは、まず、数々の問題を整理して、問題の根本原因となっているところを見極め、それを共有することです。問題を簡単化するために、制約理論(TOC:問題同士の関係性をクリアにすることで、問題の原因を見つけ出す手法)を用います。工場内の問題を協議し、目に見える形にまとめることで、全員で問題に立ち向かうことが出来ます。

3.問題を解決するための改善案を立案する
 根本的な問題の見極めができたなら、それを解決するための改善策の立案を行います。改善策は一度立案して実行すれば完了、とはなりません。実行後の振り返りと次の打ち手の検討が必要です。Plan(計画)ーDo(実行)ーCheck(評価)ーAction(改善)を繰り返す、PDCAサイクルで、スパイラルアップの(らせん階段を上るように)改善が継続するような企業体質を作ります。